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相続でトラブルとなるワケ

更新日:2022年6月19日

相続が開始したときどのようなことが起こるのでしょうか。

ここに、被相続人が亡くなったときに起こり得るトラブルの種を挙げてみました。

生前に、これらの対処をしておくと、相続を巡るトラブルの予防になります。



【被相続人が亡くなると・・・】



・銀行口座が凍結される 

銀行は、口座名義人が亡くなったことを知った時から、その口座を凍結して払戻しをできなくします。これは、遺言書がない又は遺産分割が行われない間は、誰がその預金を相続するのか確定しないので、銀行は取引の安全のため口座を凍結するのです。


銀行口座がひとつだけなら、手続きもそれほど煩雑ではありませんが、大抵の場合は2〜5行、それも複数の支店で口座を持っていることが多いでしょう。


生前の対処法としては、可能であれば、銀行口座を整理しておくことです。

毎月引き落としがある公共料金など、それぞれ異なる口座から引き落とされているなら、集約しておきましょう。




・遺産の分割方法を巡って親族が対立 

普段仲のいい親族でも、遺産の分割方法を巡っては対立することが多いです。

財産が現金だけならいいのですが、不動産や株式証券、自動車やゴルフ会員権、貴金属、それから借入れなどの負債も相続の対象です。

これらを被相続人の亡くなった後、遺産分割協議で誰が何をどれだけ取得するのか決めなければなりません。

これは相続人としては、かなりの負担でストレスの高いものになります。

遺産分割協議の場面では、相続人同士の感情や生活状況が大きく影響しますので、遺産の多寡に関係なく紛争になる可能性があります。


生前の対処法としては、遺言を残しておくことです。

分割が困難な財産は、「〇〇を売却してその代金を相続人Aと相続人Bが2分の1ずつ取得する」といったような清算型にするとよいです。

「遺言執行者」を遺言書で指定しておくと手続きがスムースに進みます。




・相続人に未成年者がいるので、遺産分割協議が行えない 

未成年者が相続人の場合、未成年者は遺産分割協議に参加できません。

この場合は、親権者が未成年者に代わって参加することになりますが、親権者と利益相反になる場合は、家庭裁判所に特別代理人の選任を請求しなければならず、これを嫌って協議が遅滞してしまうことがあります。


生前の対策としては、遺産分割協議を行わなくても済むように、遺言書で指定しておきましょう。「遺言執行者」を遺言書で指定しておくと手続きがスムースに進みます。




・相続税 

相続税は、財産に対して課税され、現金一括納付しなければなりません。

これにより、相続財産が不動産だった場合などに、相続税を支払えないということが起こります。


対策としては、贈与の基礎控除(110万円以下/年)を利用して、生前に家族に財産を移転することが挙げられます。

なお、相続税は基礎控除がありますので、例えば、法定相続人が3人の場合は財産総額が4,800万円までは非課税となります。

  <基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の数>



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